私はギクッとしましたよ。だって、私は無宗教なので、日常祈るという習慣がありませんでしたから。それで、えーと、お正月の初もうで、それから、お墓参りとか、受験とかの合格祈願、まあ一年に5回くらいかしら、なんて数えていると、イマームは静かにいうのでした。「われわれは、一日5回、お祈りをします」。
だいたい、インドネシア人は穏やかで、にこやかで、寛容で、人格者風に見えてしまう(人もいる)のですが、この イマームは本当に敬虔なイスラム教徒、という感じがしたものでした。
カイヤホガフォールズクリスチャン
今回ジャカルタに来て、そのことを、夫の会社の人たちとの会食の席で話題にしたら、「それなら、会社に見学に来たらどうですか?イマームは会社で、結構偉くなってますよ」と言ってくれる人がいて、一も二もなく、お言葉に甘えることにしました。
12年ぶりの再会です。
だいたいインドネシア人は、男も女も、手足が長く、すんなりと小柄な人が多いのですが、当時のイマームは、まさにそんなスマートなインドネシア人でした。今はどうなっているかしら?(と、自分のことは棚に上げて、考えていました。)
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40代半ばになったイマームは、ちょっと太めになりましたが、あいかわらず穏やかで、にこやかでした。鼻の下に黒々とヒゲをはやしていて、いかにも「イスラム」という感じ。日本に来た時撮った写真を持って来てくれて、これが誰それで、今はどうしている、とか、この時はどうだったとか、説明してくれました。
ちゃんと、12年前の私が写っている。12年間、写真と一緒に、日本の思い出も大切にしてくれていたんだなと、ちょっと目頭が熱くなるようでした。
実は当時、インドネシア人の研修生はイマーム以外にもたくさん来ていて、私は何人も会ったけれど、よく覚えているのはイマームだけ。それは、上に書いた「日本人はい� �お祈りをしますか」という質問をされて、しどろもどろになったという思い出があるから。
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そして、あのころたくさん来日した研修生の中で、12年間会社を去らずにいるのはイマームだけだということです。(こちらでは、転職は普通のことらしい。)
イマームは、今、かなり偉くなっていて、奥さんと娘と3人で、会社の近くに家を持って暮らしているそうです。幸せねえ、と言うと、「Very small family, very small house.」と笑っていました。あの時、日本には1ヶ月滞在したのですが、娘がちょうど1才くらいの可愛い盛りで、毎日会いたくて泣いていました、とも。
帰りがけ、車に乗ろうとしたら、あそこにあるのが自分の車です、と指差して私に見せるのです。大きな車でした。「トヨタです。」と自慢げでした。あとから夫に聞いたところでは、イマームは管理職として、こちらの人としてはかなりの高給をもらっているはず、とのこと。
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