以下のようなテーマを順次更新していく予定です。
太字は更新済、
| 1) なぜこのFAQを作りましたか？ |
牧師は、例としてR指定の映画を使用できますか？ |
1)なぜこのFAQを作りましたか？
「プリマス同胞派」（発音や訳の違いから、ブレザレン、ブラザレン、ブレズレン、若しくは同胞集会とも呼ばれる）は、福音主義教会への重要な寄与を行ないました。しかし、多くの人々がそれらを聞いたことがありません。このFAQは、同胞派（日本では「キリスト集会」と呼ばれることが多い）の理解のために日本のあるキリスト集会に属する私が、各地のキリスト諸集会に属する人々に、また、諸教派のクリスチャンにこのグループの流れを理解していただくために作成されました。伝道や特定の集会、教会への勧誘を目的としていません。
2) 同胞派という名称について
このFAQは便宜上、他の教派との対比の中でこの霊的な流れを同胞派と称します。しかしながら、これらの集会（教会）に集っている信徒のほとんどの人々は、単にクリスチャンと呼ばれることを好み、同胞派というような名前を忌み、若しくは教会史のなかで自らがそのように類型化されていることすら知りません。
同胞派は教派として固有名詞を持つことに強く分派主義を感じ、そのことは真実のクリスチャンを分割し、第一コリント書1章12節の中で禁止されていると捉えています。
また、少数ではありますが、豪州などではメノナイト・ブレザレンや他の教派との混同を避ける為に「クリスチャン・ブレザレン」と自称する向きもあるようです。
私見を述べさせて頂きますと、クリスチャンも最初はユダヤ教の分派とみなされ、ナザレ派と呼ばれ、後に他者から「キリスト者」と呼ばれるようになったと聖書は記しています。また、ただキリストに着くと言っていながら他のキリスト者と区別すること自体がまさに第一コリント書1章12節に出てくる「キリスト派」であり、同書の著者は他の３派（パウロ派、アポロ派、ケパ派）と共に彼らを非難しています。
キリストdedsを行う現代人
教会史においてもそうです。
ルーテル派：ルターは当初カトリック教会の更生を願い最初から袂を別つつもりはありませんでしたが周囲が彼らをルーテル派と呼ぶようになりました。
長老派・改革派：カルヴァンは自らの名が教派の名となるのを拒み、単に「長老制度を採る教会」「悪いところを改める教会」としたのが今日の長老派、改革派と呼ばれる群れの始まりです。彼は自分の死後、自分の功績賞賛されることを嫌い彼の墓標には名前すらろくに刻まれていないという徹底振りです。だからこそ改革派、長老派の群れの人人は自分からカルヴァン派と呼ぶことはありません。
メソジスト：自らを律しキリスト教界に大きな覚醒をもたらしたこの流れも「杓子定規な奴」という意味の蔑称に近い呼び方で� ��者から呼ばれたのが最初でした。
他の教派を鑑みても、自ら「我々は〇〇派だ」と主張して分裂した教派などもともといないともいえます。同胞派だけが自らを「諸集会」といい、他教派と区別する一方で「私たちは教派では無い」と頑なに主張するのは些か乱暴な気もします。ただ、次の３)で後述しますが、同胞派の興りが英国で形骸化した教派主義に異を唱える超教派的な運動「同胞運動」であったことや、特定の信条を持たない事等を考慮すると彼らの主張もやむを得ないと言えます。このＦＡＱはこの霊的な流れの理解を主眼としていますから、諸集会に属する兄弟姉妹においては「同胞派」と呼ばれるような教派的な側面がある事を理解していただきたいですし、他のキリスト教諸派の方においては、単に教派として類型化し得ない、真にキリストに習って歩もうとしている群れであることを理解していただければと思います。
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3) 同胞派の歴史について
同胞派の歴史を調べるのは極めて困難です。その理由は3つ考えられます。- 同胞派の人たちは栄光を主に返すために意図的に自分たちの功績を隠した。
- 同胞派の成長を快く思わない人々（いわゆるメインラインの人々）によって正史から外された。
- 同胞派内の分裂の歴史から、信仰の先輩たちが過去を語る事を益と考えなかった。
4) 同胞派の礼拝ってどのようなものですか？
同胞派がもっとも大切にするのは（日曜の）礼拝です。礼拝は信徒が牧師から受けるものではなく、神にささげるものであるという考えをもっています。またその時に聖餐式（パン裂き集会という）も毎週行ないますので、同胞派の信徒は礼拝と聖餐式を同義に捉えている人もいます。ここから先は私が見てきた集会の多くがその形式を取っていただけで全ての集会が当てはまるというわけではありません。
まず、聖歌などの賛美を歌います。次に礼拝では男性の信徒（兄弟）が聖書のある箇所を読んで感謝を述べたり、声にだして祈ったりします。順番は特にきまっていません。それは会衆に聞かせる事を主眼としていません。あくまで神にささげるのです。その後主を覚える為にパンをまわし、ぶどう酒（ぶどう汁） をまわします（聖餐式）。これを受けることができるのは洗礼をうけた信徒です。最後に賛美を歌いながら、献金袋が回ってきます。この献金も信徒だけにしかまわしません。礼拝はあくまで「イエスを主と告白した者がささげるものなのです。」
信徒のための奨励（「学び会」という）や、キリストを主と信じていない人のために伝道集会、福音集会、は別の時間が設けられ、礼拝の中で「説教」は基本的に行なわれません。
5) 同胞派の教義上の位置は何ですか？
多くの教派は一般に「同胞派」と特徴づけます。しかし何度も繰り返し申し上げますがブレズレンがもともとは超教派の運動であったことを加味してください。以下の教義はすべての「同胞」集会あるいはすべての「同胞派信徒」に当てはまることとして理解しないで下さい。これらの集会のうちの1つの開放的ブレザレンを非常に簡潔に述べただけです。教義および位置は次のとおりです
。- 聖書原典の言語十全霊感
- 終末論に関しては艱難前携挙説で、前千年王国説。
- カリスマ的でないが神様からの賜物を認識すること。但しサインを求めたりしない。
- 有給の奉仕者（牧師、神父）はいない。奉仕は、賜物の与えられた兄弟がその賜物に応じて貢献します。賜物のある姉妹は、しばしば婦人会の聖書研究、集会などで互いの中で貢献するでしょう。また、万人祭司を強く主張し全ての信徒の福音をのべ伝える賜物が直接、間接を問わず何らかの形であると信じます。
- 第一テモテ3章およびテトス1章の資格を満たす複数の長老による教会政治
- いくらかは、執事に物理的な奉仕(例えば、会堂管理や会計)の世話をさせます。執事は意志決定をする立場ではありません。
- 洗礼式と聖餐式以外は特に儀式をしません。（クリスマスさえ教会の行事として行なわない会衆もあります。）
- 三位一体
- 選びと自由意志に関しての中庸位置を占めます。
- 信仰告白後の全浸礼によるバプテスマ。
- ニ性一人格
一般的に福音派の多くが使っているものと同じ聖歌や礼拝賛美歌を使っているところが多いようです。また新しいものができてもそれが良いものかどうか少し吟味してから採用する集会が多いので「新聖歌」を使用している集会はまだまだ少数派です｡因みに日本人が最も知っている讃美歌「慈しみ深き」の作詞家ジョセフ・スクライヴェンはこの同胞派の人です。
9) 同胞派の集会の教勢ってどれくらいですか？
まず、諸集会に属している方は教勢ってことばを聞いたことがないかも知れませんでご説明します。教勢とは教派・教団の「国勢」みたいなものです。そのような考え方自体が教派的だとお叱りを受けそうです。聖書の中にはダビデが晩年神様に怒りを買ったのはイスラエルの人口調査をして、神様よりも国力に頼ろうとしたからだと書かれています。
しかしながら、カルメル山の戦いの後、自らの無力さに意気消沈していたエリヤが偶像にひざまずかない民の数を神から聞かされて勇気付けられるシーンもあります。
とは言うものの実際問題正確な数はわかりません。同胞派は本部があるわけでも中央執行委員会があって統括しているわけではありませんから…
概数ですが少なく見積もっても、
全世界で100万人� �上。
日本で3000人以上130集会以上。
その8割以上が毎週礼拝に参加し、伝道している活信徒。
日本の場合はクリスチャン新聞がクリスチャン情報ブックを出していますが、いわゆる同胞派の集会は「土地持ち」「法人格あり」の集会を数個掲載しているだけで殆ど把握されていません。この数字を見てどう思われたでしょうか？思ったより多かったですか？それとも少なかったですか？しかし、数で落ち込んだり安心したりしないで下さいね。
10)どこに同胞派の出版社がありますか？
伝道出版社です。リンクのページに貼りつけておきましたので見てみてください。
キリスト同信会の同信社も有益な史料があります。
11)天啓史観ってなんですか？
この問に対する答はかなり難解です。分からなければキリスト教辞典等を参照するか、教会の牧師に聞いてください。
「天啓史観」とはDispensationalismの訳語で「契約期分割説」とも訳される神学上の学説の１つです。同胞運動を指揮したダービーが主に流布しました。北米の同胞派を中心に多くの根本主義、福音主義の諸教派で採用されています。天啓史観との訳語のとおり、神学上の１つの学説、主義に収まらず、歴史観、思想形態（イデオロギー）とも言えるもので、この神学を採った場合、終末論に限らず、神論から救済論に至るまで多くの面で影響を及ぼし従来のキリスト教の主張（特に契約神学）と相違が生じてしまいます。（いずれこの神学については用語の解説を含めて当サイトで特集を組むことにしています。）
また、その主張する所は契約期分割説とのなのとおり聖書には時代区分があると捉え、時代によって神の配剤が異なるというものです。
時代区分は次のとおり、
- 無罪時代
- 良心時代
- 人治時代
- 契約時代
- 律法時代
- 恩恵時代
- 王国時代
主張の違いや誤解から異端視されることがありますが、その原因の一つとして天啓史観説論者や反天啓史観説論者双方とも、思想形態的側面があるので他説を偏見無く深く知らない限り自分がある説を採用しているという意識すら沸かず、自説こそが正しい読み方で、他説は聖書を曲解しているとしか見えないのです。最近のベストセラーのことばを借りれば「バカの壁」があるといったところでしょうか。
この説の是非を述べる事はこの場では避けますが、趨勢としては、この説は原始キリスト教の時代から永く少数派でありましたが、イスラエル建国が聖書に預言されていると主張し、1948年に実際にイスラエル独立という預言の「成就」によって、センセーショナルな終末論とともに急速に支持されました。しかし、上記の七分割は学者に拠って微妙にその線引きが違います。また、現在では天啓史観説論者からも矛盾点があると指摘され、修正天啓史観、超天啓史観なるものの登場を見、従来のものを古典的天啓史観と呼びます。近頃キリスト教界を騒がせている『レフト・ビハインド』という小説はこの古典的天啓史観にたった終末論で書かれたものです。
1９)同胞派（プリマス・ブレズレン）は友会派（フレンド派：クエーカー）と関係がありますか？
関係はないとも言えるし、あるとも言えます。友会（フレンド派）も同胞派と同じく、牧師制度をとらない教会で、類似点があると言えます。因みにクエーカーとは祈る姿がゆれているので、震える、地震を表わすクエイクという単語から来た、通称であり、蔑称でもあります。同胞派が再洗礼派と言われることがあるのと似ています。
日本で有名なフレンド派の人は新渡戸稲造（前の5000円札に載っていた国際連盟事務局次長まで務め、世界の日本理解に多大な影響を与えた「武士道」の著者でもあります）です。
実はプリマス・ブレザレン運動が興ったとき、運動の中心人物の近親者にクエーカー教徒がおり、そのこともあって、ブレザレン運動に多数のクエーカー教徒が入ってきたという説があります� ��
日本のキリスト集会内でもたびたび問題になる女性の「被り物」の問題も、この旧クエーカー教徒が同胞派内で多数を占めるに至って、とり入れられた習慣ともいわれています。（現在調査中です）
→調査の結果、やはり初期同胞派の関係者の中にクエーカー関係者がいらっしゃいました。
２０)同胞派では、パソコンの使用することを禁止されていますか？
なんでこんな質問がでてきたんでしょうか？私がしらないだけで、もしかしたら禁止している集会があるかもしれません。ユダヤ教の「超正統派：ウルトラオーソドックス」がインターネットは汚れているから信徒は極力使用するなと宗教指導者が声明を出していましたが、それとにているのかも知れません。同胞派の中でも原理主義的な集会は多数ありますから、アダルトサイトや誹謗中傷が横行するインターネットの世界から信徒を守るために、パソコンの使用禁止をしている所がもしかしたらあるかもしれません。
探してみたら、ありました。閉鎖的同胞派の中のさらに分派であるテイラーブレザレンというグループはインターネット等の使用を禁じているようです。
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